Midjourney V6完全攻略:20シーンでも同一キャラクターの顔を完璧に固定するプロンプト設計術

東京・丸の内のオフィス、時計の針は深夜を回る頃。翌朝のクライアント向け大型ピッチ資料の最終確認で、社内が緊迫した空気に包まれていました。案件の成否を握る新規サービスの企画書には、一人の主人公が様々なシチュエーションで活躍する20枚のビジュアルが必要。しかし、そこで我々を襲ったのは最悪の事態でした。「シーンが変わるたびに主人公の顔や髪型が別人になってしまう」という、生成AI特有のキャラクターブレの壁です。
「これでは同一人物のストーリーとして成立しない…朝までに20枚すべてを揃えるのは無理か」

焦るプロジェクトチームを救ったのは、AIモデルの特性を理解し、一貫性を保つための「構造化されたプロンプト設計」でした。今日は、この修羅場を乗り越えた実戦投入済みのMidjourney V6キャラクター固定術をすべて公開します。
なぜ普通のプロンプトでは顔がブレるのか?
Midjourney V6は言語理解力が飛躍的に向上した一方で、確率的サンプリングの性質上、シーン(背景や動作)が変わると、キャラクターのアイデンティティを再解釈してしまいます。
例えば、「丸の内のカフェで働く女性」と「プレゼン中の女性」と入力した場合、AIは「丸の内の女性像」「プレゼン中の女性像」それぞれの確率分布から画像を生成するため、別人が誕生します。これを防ぐには、「固定すべき特徴量」と「変化させる環境情報」をプロンプト内で明確に分離しなければなりません。
LLM(ClaudeやChatGPT)を活用したワークフローの比較は以下の通りです。Claude ArtifactsやGPT Canvasをうまく使い分けることで、20シーン分のプロンプトを爆速で生成できます。
| 活用プラットフォーム | 主な役割 | メリット・特徴 |
|---|---|---|
| Claude (Artifacts) | プロンプトの構造化・一括生成 | 長文のコンテキスト保持とコードブロック出力に優れ、20シーンのバリエーション展開を一瞬で行える |
| ChatGPT (Canvas) | シナリオとセリフの調整 | 人間味のある自然なシーン描写の微調整や、マーケティング視点でのトーン&マナー統一に向いている |
実戦投入!ブレないキャラクターを作るマスタープロンプト
まずは、すべての基準となる「基準画像(Base Character)」を作成するためのマスタープロンプトを定義します。
[Character Core]: A 28-year-old Japanese female professional, sharp symmetrical facial features, warm hazel eyes, shoulder-length straight dark brown hair with subtle bangs, minimalist silver earrings --ar 16:9 --v 6.0 --style rawこの基準画像が生成できたら、その画像リンク(URL)を取得し、残りの19シーンすべてに --cref [URL] を組み込みます。
20シーン展開用のテンプレート構造
ClaudeやChatGPTに以下のシステムプロンプトを渡し、20シーン分のMidjourney用プロンプトを一括出力させます。
# 役割
あなたは一流のAIビジュアルディレクターです。以下のキャラクター基準を維持したまま、指定された20のビジネスシーンにおけるMidjourney V6用プロンプトを作成してください。
# キャラクター基準
- 特徴: 28-year-old Japanese female professional, sharp symmetrical facial features, warm hazel eyes, shoulder-length straight dark brown hair.
- 共通設定: --cref [基準画像のURL] --cw 100 --v 6.0 --style raw --ar 16:9
# 出力フォーマット
シーン番号. [アクション・環境描写] + [キャラクターコア] + [共通パラメータ]実践例:異なる3シーンでのプロンプト展開
実際に上記テンプレートから生成されるプロンプトの具体例です。背景やライティングが変わっても、顔の一貫性が保たれます。
- シーン1(オフィスでの朝会):
A Japanese female professional smiling during a morning briefing in a modern Tokyo office, cinematic lighting, corporate interior --cref https://link.to/base.jpg --cw 100 --v 6.0 --style raw --ar 16:9 - シーン2(タクシー移動中のリサーチ):
A Japanese female professional looking at a tablet inside a moving Tokyo taxi at night, city lights blurred in background, moody lighting --cref https://link.to/base.jpg --cw 100 --v 6.0 --style raw --ar 16:9 - シーン3(クライアントへの大型プレゼン):
A Japanese female professional confidently presenting in a bright glass-walled boardroom, pointing at a large digital screen --cref https://link.to/base.jpg --cw 100 --v 6.0 --style raw --ar 16:9
よくある質問(FAQ)
Q1: --cref を使っても微妙に顔が変わってしまいます。どうすればいいですか?
A: --cw パラメータの値を確認してください。デフォルトでは服や髪型も含めて参照されますが、顔の骨格だけを完全に固定したい場合は --cw 0 を試してください。また、基準画像の顔が正面を向いており、高解像度でクリアであることも重要です。
Q2: 20シーンすべてで同じ服装になってしまい、バリエーションが出ません。
A: キャラクターリファレンス(--cref)の重みを下げるか、プロンプト内で服装の指定を明確に上書きしてください。例えば、基準画像がスーツの場合でも、プロンプトに wearing a casual beige knit sweater と記述し、--cw 30 などの低いウェイトを設定することで、顔を維持しつつ服装だけを変更できます。
Q3: Midjourney V6以外のバージョンでもこの方法は使えますか?
A: --cref(キャラクターリファレンス)機能は Midjourney V6 および V5.2 の一部で最適化されています。特にV6はテキストプロンプトの理解力が圧倒的に高いため、V6(--v 6.0)環境での実行を強く推奨します。